「障害は、本当にマイナスなのだろうか?」
このプロジェクトは、そんな一つの疑問から始まりました。
社会との間に見えない壁を感じ、言葉を飲み込み、動かない身体に絶望する。世間はそれを「欠落」と呼ぶかもしれません。しかし、その深い孤独や悲しみを知っているからこそ、見える景色があり、紡ぎ出せる美しさがあります。
私たちは、福祉の現場によくある「同情」や「お涙頂戴」のフィルターを取り払いたいと考えました。あえて第三者(現場スタッフ)を排除し、アーティスト自身にカメラを託すことで、彼らの純粋な視点、ありのままの日常、そして痛みがアートに変わる瞬間を、そのまま社会へ接続します。
「かわいそうな人たち」ではなく「世界を震わせる表現者」として。私たちは社会の常識をひっくり返すために、このプロジェクトを立ち上げました。
ひとつの作品が生まれるまで
ダスティプロジェクトの作品は、障がいのある利用者とアーティストの二人三脚で生まれます。どちらが欠けても成立しない共作です。
利用者が、心の内を言葉にする
言葉にできずに飲み込んできた思い、誰にも言えなかった孤独、身体が動かないもどかしさ。それを利用者自身が詩として書き起こします。ここが、すべての物語の起点です。
アーティストが、その詩を受け取る
アーティストは詩を読み込み、書いた本人と対話します。代弁するのではなく、その人の内側にある景色を一緒に探していく時間です。
言葉が、色彩になる
受け取った言葉を、アーティストがキャンバスへ。誰にも届かなかったはずの声が、目に見える一枚の絵として社会に現れます。
このプロジェクトをつくる人たち
boku.
詩人(さくら福祉訓練所 利用者)天真爛漫な感性を持つ詩人。障害による壁や、身体が動かないもどかしさ、大切なものが消えていく喪失感を、飾らない純粋な言葉で紡ぎ出す。彼が飲み込んだ「声」が、すべての物語の起点となります。
イノランコ
画家(アーティスト)boku.さんの詩からインスピレーションを受け、絵を描き上げる画家。真面目で情熱的な視点を持ち、社会が「マイナス」と呼ぶものを強く肯定し、色彩という形でキャンバスに希望を定着させます。
生まれた作品たち
一枚いちまいの奥に、ひとつずつの物語があります。画像をクリックすると大きくご覧いただけます。
表現は、働くことのとなりにある
ダスティプロジェクトは、特定非営利活動法人C・ドリームの会が運営するさくら福祉訓練所(藤井寺市)・さくら作業所(堺市)の活動から生まれました。当会では就労継続支援B型の作業と並んで、絵や詩を描くアート活動を続けています。
「働く練習」だけが福祉ではありません。言葉にする、描く、誰かに届ける——それもまた、その人が社会とつながる立派な手段です。週1日・1日1時間から通えるので、体調に波がある方も自分のペースで参加できます。
「絵を描いたことがない」「うまく話せない」という方こそ歓迎です。技術は問いません。あなたの中にある言葉が、このプロジェクトの起点になります。
よくあるご質問
Q. 絵が苦手でも参加できますか?
はい。利用者の方にお願いしているのは「詩」や「言葉」です。上手な文章である必要はなく、短いひと言や、ノートに書きためたメモでも構いません。それをアーティストが受け取り、絵にします。もちろん、ご自身で描きたい方の作品づくりも歓迎です。
Q. 見学だけでもできますか? 費用はかかりますか?
見学・体験はすべて無料です。その日に決めていただく必要はありません。ご本人が緊張しやすい場合は、ご家族だけでのご見学も歓迎しています。お電話・LINE・フォームのどれでもご予約いただけます。
Q. さくら福祉訓練所の利用者でないと参加できませんか?
まずは見学からで大丈夫です。継続してご参加いただく場合は、お住まいの市区町村が発行する「障害福祉サービス受給者証」が必要になりますが、手続きは私たちが最初から最後までお手伝いします。窓口の場所や必要な書類もこちらでご案内しますので、制度に詳しくなくてもご安心ください。障害者手帳がない方でも利用できる場合があります。
Q. 通うのが大変ではないですか?
さくら福祉訓練所(藤井寺市)・さくら作業所(堺市中区)ともに週1日・1日1時間からご利用いただけます。体調の波がある方も、来られる日だけで大丈夫です。送迎についてもご相談いただけます。
Q. 作品は購入・展示できますか?
展示・掲載・コラボレーションのご相談を承っています。取材のお申し込みも歓迎です。お問い合わせフォームまたはお電話(藤井寺 072-926-8545/堺 072-220-6027)までご連絡ください。
見学・取材・作品に関するお問い合わせ