制度解説

自立訓練とB型の違い——生活リズムから整えたい方の選択肢【藤井寺・堺】

自立訓練とB型の違い——生活リズムから整えたい方の選択肢【藤井寺・堺】

「朝起きられない日が続いていて、いきなり作業所はまだ不安」「相談支援の方から『自立訓練』という言葉を聞いたけれど、B型とどう違うの?」——そんなご相談をいただくことがあります。どちらも障害者総合支援法にもとづく福祉サービスですが、目的が少しちがいます。ひとことで言えば、自立訓練(生活訓練)は「暮らす力」を、就労継続支援B型は「働く力」を育てる場所です。この記事では、2つのサービスの違いと、どちらから始めるかを考えるヒントをやさしくお伝えします。生活介護との違いは生活介護と就労継続支援B型の違い——卒業後の進路選びで迷ったら、精神科デイケアとの違いは精神科デイケアとB型の違い——「居場所」から「働く練習」へのステップにまとめています。

自立訓練とは?——「機能訓練」と「生活訓練」

自立訓練は、自立した日常生活や社会生活を送れるよう、一定の期間、訓練を行う福祉サービスです。厚生労働省の説明では、次の2つの種類があります。

  • 自立訓練(機能訓練)……事業所に通ったり、ご自宅への訪問を受けたりして、理学療法や作業療法などのリハビリテーションで身体の機能の維持・向上を目指します。
  • 自立訓練(生活訓練)……入浴・排せつ・食事など、日常生活に必要な力の維持・向上を目指す訓練や、生活に関する相談・助言を受けられます。

このほかに、居室を利用しながら家事など帰宅後の生活能力を高める支援を受ける「宿泊型自立訓練」もあります。生活訓練では、事業所によって、起床・就寝の時間を整える、通所の練習をする、買い物や調理、お金の管理、公共交通機関の使い方を練習する、人との関わり方を学ぶ、といったプログラムが行われています。内容は事業所ごとに異なりますので、見学で確かめることをおすすめします。

自立訓練とB型、ここが違います

2つのサービスの違いを整理すると、おおむね次のようになります。

  • 目的……自立訓練(生活訓練)は日常生活・社会生活を送る力をつけること。B型は、生産活動などの機会を通じて、働くために必要な知識や能力の向上・維持を図ることです。
  • 主な活動……自立訓練は生活リズムづくりや家事・外出などの練習が中心。B型は軽作業や調理補助などの「お仕事」が中心で、作業に対して工賃が支払われます(雇用契約は結びません)。
  • 利用できる期間……自立訓練には「標準利用期間」があり、障害者総合支援法施行規則第6条の6で、生活訓練は原則2年間(長期間入院していた方などは3年間)、機能訓練は1年6か月(頸髄損傷による四肢の麻痺などの方は3年間)とされています。必要性が認められた場合には、市町村の審査を経て更新できる場合があります。B型には、このような利用期間の定めはありません。
  • 利用の手続き……どちらも、お住まいの市町村(堺市は区役所)に申請して支給決定を受け、受給者証をもらってから利用します。利用料は前年の所得に応じて月ごとの負担上限が決まるしくみです。

つまり自立訓練は「期間を区切って、暮らしの土台を集中的に整える場所」、B型は「自分のペースで長く通いながら、働く練習を続けられる場所」と考えるとわかりやすいかもしれません。受給者証の取り方はB型を利用するには?受給者証の取り方と見学からの流れでご紹介しています。

どちらから始める?——考えるときの目安

どちらが合うかは、お一人おひとりの状態や希望によって異なり、最終的には相談支援専門員や市町村、主治医と相談して決めていきます。そのうえで、考えるときの目安を挙げると次のようになります。

  • 自立訓練から考えてもよい方……昼夜逆転などで朝決まった時間に起きるのが難しい、長く入院・ひきこもりの状態が続いていて外出そのものに練習が必要、ひとり暮らしに向けて家事やお金の管理を練習したい、など。
  • B型から始めてもよい方……体調に波はあっても週に何日かは外出できる、「何か作業をしてみたい」「少しでも工賃を得たい」という気持ちがある、短い時間から通う練習をしたい、など。

「生活リズムが整っていないとB型には通えない」と思われがちですが、そうとは限りません。さくら福祉訓練所・さくら作業所では週1日・1日1時間から通うことができ、通所そのものを生活リズムづくりの一歩にしている方もいらっしゃいます。小さく始めるコツは週1日・1時間から始める通所リズム——続けるコツは「小さく始める」をご覧ください。

自立訓練のあとにB型へ——つながる進路

自立訓練には利用期間があるため、利用中から「そのあと、どこで過ごすか」を考えておくことが大切です。自立訓練で整えた生活リズムを保ちながら、次のステップとしてB型に通いはじめる方もいらっしゃいます。

  1. 自立訓練の利用中に、次の場所を見学する——期間の終わりが近づいてから慌てないよう、早めに見学・体験をしておくと安心です。
  2. 相談支援専門員に「次の進路」を伝える——サービス等利用計画の見直しのときに、B型への移行を希望していることを伝えましょう。
  3. B型の支給決定を受けて、少ない日数から通う——自立訓練で身につけたリズムを崩さないよう、無理のない日数から始めます。

B型でも、毎日の通所や作業を通して、生活リズムを保つ力や人と関わる力は育っていきます。「暮らす力」と「働く力」は別々のものではなく、つながっているものです。

よくあるご質問

  • Q. 自立訓練とB型は、同じ時期に両方利用できますか?
    A. 同じ時期に複数の日中活動のサービスを組み合わせて利用できるかどうかは、ご本人の状況や必要性をふまえて市町村が判断します。希望がある場合は、相談支援専門員やお住まいの市町村(堺市は区役所)の障害福祉の窓口にご相談ください。
  • Q. 自立訓練の2年間が終わったら、どうなりますか?
    A. 生活訓練の標準利用期間は原則2年間で、必要性が認められた場合には市町村の審査を経て更新できる場合があります。期間が終わったあとは、B型や就労移行支援、一般就労など、ご本人の希望に合わせて次の進路を考えます。利用中から相談支援専門員と一緒に準備しておくと安心です。
  • Q. 生活リズムが整っていなくても、B型に通えますか?
    A. 通えるかどうかは事業所やご本人の状況によって異なりますが、さくら福祉訓練所・さくら作業所では週1日・1日1時間から通うことができます。まずは見学や体験で、無理のないペースを一緒に探してみてください。
  • Q. 自立訓練とB型、どちらが合うかはどうやって決めればいいですか?
    A. どちらが合うかはお一人おひとり異なり、この記事で判断できるものではありません。相談支援専門員や主治医、市町村の窓口と相談しながら、実際に両方の事業所を見学して雰囲気や内容を比べてみることをおすすめします。

「まずは生活を整えたい」も「少しずつ働く練習をしたい」も、どちらも大切な一歩です。さくら福祉訓練所(藤井寺市林6-6-30/072-926-8545・平日と祝日10:00〜16:30、土曜10:00〜14:00)では衣類の検品・仕分け・販売、箱折りやシール貼りなどの軽作業、絵や詩を描くアート活動に、さくら作業所(堺市中区堀上町158-4/072-220-6027・平日10:00〜16:30)ではお弁当作りや調理補助、お米の選別、箸袋入れなどの軽作業やパソコン練習に取り組んでいます。知的・身体・精神のどの障がいの方も利用でき、週1日・1日1時間からの通所ができます。約9割の方が利用料の自己負担0円で通っておられ、昼食は300円、送迎のご相談も承ります。見学・体験は無料で、ご本人と一緒でも、ご家族だけでもお越しいただけます。(出典:厚生労働省「障害福祉サービスの内容」(自立訓練(機能訓練)・自立訓練(生活訓練)・宿泊型自立訓練・就労継続支援B型)、障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律施行規則 第6条の6(標準利用期間)。いずれも2026年10月21日に確認。この記事は一般的な情報提供であり、診断や医療的な助言ではありません。利用できるサービスや期間はお一人おひとり、またお住まいの市町村によって異なりますので、相談支援専門員、主治医、市町村の障害福祉の窓口など専門機関にご相談ください)

見学・体験のご相談はこちら

さくら福祉訓練所(藤井寺市)

072-926-8545

平日・祝 10:00〜16:30 / 土曜 10:00〜14:00

さくら作業所(堺市中区)

072-220-6027

平日 10:00〜16:30

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