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敬老の日に考える——高齢の親と、障がいのある子の「これから」【藤井寺・堺】

敬老の日に考える——高齢の親と、障がいのある子の「これから」【藤井寺・堺】

今日は敬老の日です。長いあいだ、障がいのあるお子さんを支えてこられたお父さん・お母さんにとって、この日は「自分もいつの間にか、支えられる側の年齢になってきた」と感じる日かもしれません。通院の付き添いが体力的にきつくなった、自分の持病の通院が増えた、もし自分が入院したらこの子はどうなるのだろう——。こうした心配は、決して特別なものではありません。高齢の親が障がいのある子を支え続けている世帯は、いまや珍しくありません。この記事では、親御さんご自身の「老い」に備えるという視点から、今のうちにつないでおきたい窓口と、急な入院などに備えてできることを整理します。

「親が元気なうち」は、少しずつ、でも突然に終わることがあります

親の老いは、ゆっくり進むこともあれば、転倒や急な病気でいきなり訪れることもあります。そして困るのは、親御さんが支えてきたことの多くが「家の中だけで回っている」場合です。

  • お子さんの通院先・お薬・体調の波を知っているのが親だけ……親が入院すると、誰も通院の予定やお薬の内容がわからなくなります。
  • お子さんの日中の居場所が「家」だけ……親が倒れたとき、そばに気づける人がいません。
  • 親の介護と子の支援が別々の窓口で動いている……親のケアマネジャーは子の事情を知らず、子の相談支援専門員は親の体調を知らない、ということがよくあります。

どれも、親御さんが頑張ってこられた結果です。責める必要はまったくありません。ただ、これからは「親だけが知っていること」を少しずつ家の外にも分けていくことが、お子さんを守ることにつながります。ひきこもりの状態が長く続いているご家庭については、8050問題と『家以外の居場所』動けない我が子に、親ができること・しない方がいいこともあわせてご覧ください。

「親の窓口」と「子の窓口」、2つをつないでおく

高齢の親と障がいのある子の世帯では、相談の窓口が2つに分かれています。大切なのは、どちらか一方ではなく、両方に顔をつないでおくことです。

① 親御さんの窓口——地域包括支援センター

  • 地域包括支援センターは、高齢の方とそのご家族のための総合相談窓口です。保健師・社会福祉士・主任ケアマネジャーなどの専門職が、介護のこと、健康のこと、暮らしのことをまとめて相談に乗ってくれます。まだ介護が必要でない段階から相談できます。
  • 藤井寺市では、市が藤井寺市社会福祉協議会に委託した地域包括支援センターが、ふれあいセンター(藤井寺市北岡)の中にあります。堺市では市内を21の区域に分けて地域包括支援センターが置かれ、各区役所の中には基幹型包括支援センターがあります。

② お子さんの窓口——相談支援専門員・市の障害福祉の窓口

  • 障害福祉サービスを使っている方には、サービス等利用計画をつくる相談支援専門員がついています。まだサービスを使っていない方は、お住まいの市の障害福祉の窓口(藤井寺市は福祉総務課、堺市は各区の障害者基幹相談支援センターなど)が入口になります。

③ 2つの窓口を「つなぐ」ために

  • どちらの窓口にも、もう一方の事情を伝える……地域包括支援センターには「障がいのある子と暮らしている」ことを、相談支援専門員には「親の体調や年齢のこと」を伝えてください。それだけで、支援する側の見立てが変わります。
  • 世帯まるごとの相談というしくみもあります……国は2021年(令和3年)4月から、社会福祉法にもとづく「重層的支援体制整備事業」として、高齢・障がい・子ども・生活困窮といった分野の垣根をこえて、世帯全体の相談を受け止める体制づくりを進めています。取り組みの内容や実施しているかどうかは市町村によって異なりますので、市の窓口にお尋ねください。

親が急に入院したら?——今のうちに準備できる4つのこと

  • 1. お子さんの「情報シート」をつくる……通院先と主治医、飲んでいるお薬、体調を崩したときのサイン、苦手なこと・安心できること、利用しているサービスと支援者の連絡先を、1枚の紙にまとめておきます。冷蔵庫などわかりやすい場所に貼り、親戚や支援者にも写しを渡しておくと安心です。
  • 2. ショートステイ(短期入所)を「平時に」一度使ってみる……ショートステイは、ふだん家で支えている方が病気などのとき、お子さんが短期間、施設に泊まって支援を受けられるサービスです。いざというときに初めて使うより、落ち着いているときに一度経験しておくほうが、お子さんの負担はずっと小さくなります。
  • 3. 緊急時のしくみを確かめておく……市町村によっては、緊急時の受け入れや対応を地域の事業所が連携して担う「地域生活支援拠点等」のしくみがあり、堺市には事前登録制の障害者緊急時対応事業もあります。いざという時に使えるよう、相談支援専門員や市の窓口に「うちの場合はどうなるか」を聞いておきましょう。家族での話し合いの進め方は、連休は家族で「これから」を話すチャンスで紹介しています。
  • 4. お子さんに「家以外の居場所」をつくる……週に何日か通う場所があり、そこにお子さんのことを知っているスタッフがいれば、親御さんに何かあったときにも異変に気づき、支援につなぐ手助けができます。就労継続支援B型のような日中活動の場は、その役割を担うことができます。

住まいやお金、成年後見など「親なきあと」の具体的な準備については、お盆に家族が集まったら話したい「親なきあと」——今日からできる4つの準備にまとめています。どの制度が使えるかはご家庭の状況や市町村の判断によって変わりますので、必ず窓口でご確認ください。

よくあるご質問

  • Q. 親である私の介護のことを、子どもの支援者に相談してもいいのでしょうか?
    A. ぜひ伝えてください。親御さんの体調や介護の状況は、お子さんの暮らしの支え方に直接かかわります。相談支援専門員は、必要に応じて高齢者側の窓口である地域包括支援センターやケアマネジャーと連携することができます。反対に、地域包括支援センターに相談するときも「障がいのある子と暮らしている」ことを伝えておくと、世帯全体を見た支援につながりやすくなります。
  • Q. 子どもも50代になりました。65歳になったら、いまの障害福祉サービスは使えなくなりますか?
    A. 65歳以上の方は、障害福祉サービスに相当する介護保険サービスがある場合、原則として介護保険サービスが優先されます(障害者総合支援法第7条)。ただし、就労継続支援や就労移行支援、自立訓練など、介護保険に相当するサービスがないものは引き続き障害福祉サービスとして利用できます。また、同じ事業所で続けて利用しやすくする「共生型サービス」というしくみもあります。お一人おひとりの扱いは市町村が判断しますので、65歳が近づいたら早めに市の窓口や相談支援専門員にご相談ください。
  • Q. 子どもが家からほとんど出られない状態です。本人が行けなくても相談できますか?
    A. はい、ご家族だけのご相談でも大丈夫です。地域包括支援センターや市の障害福祉の窓口、相談支援事業所などは、ご家族からの相談にも応じています。さくら福祉訓練所・さくら作業所の見学も、ご家族だけでお越しいただけます。「何から話せばいいかわからない」という段階でも構いません。
  • Q. 自分が入院したとき、子どもを誰に頼めばいいのか見当がつきません。
    A. まずは、お子さんが利用しているサービスの相談支援専門員か、お住まいの市の障害福祉の窓口に「親が入院した場合の備えを相談したい」と伝えてみてください。ショートステイ(短期入所)の利用や、市町村の緊急時のしくみについて一緒に考えてもらえます。あわせて、お子さんの通院先やお薬、支援者の連絡先をまとめた情報シートを、元気なうちにつくっておくことをおすすめします。

敬老の日は、長く支えてきた親御さんご自身が「これからは、支えを分け合っていい」と考えるきっかけの日にもなります。さくら福祉訓練所(藤井寺市林6-6-30/072-926-8545・平日と祝日10:00〜16:30、土曜10:00〜14:00)では衣類の検品・仕分け・販売、箱折りやシール貼りなどの軽作業、絵や詩を描くアート活動に、さくら作業所(堺市中区堀上町158-4/072-220-6027・平日10:00〜16:30)ではお弁当作りや調理補助、お米の選別、箸袋入れなどの軽作業やパソコン練習に取り組んでいます。週1日・1日1時間からの通所ができ、約9割の方が利用料の自己負担0円で通っておられます。昼食は300円、送迎のご相談も承ります。C・ドリームの会ではグループホームも運営していますので、住まいのことも含めてご相談いただけます。見学・体験は無料で、ご家族だけでもお越しいただけます。(この記事は、高齢の親と障がいのある子の世帯に関わる制度の一般的な情報提供です。医学的・法的な助言ではありません。親御さんの介護については地域包括支援センターに、お子さんの障害福祉サービスの支給決定や対象の可否はお住まいの市の障害福祉担当窓口や相談支援専門員に、体調や服薬については主治医にご相談ください。出典:厚生労働省「地域共生社会の実現に向けた重層的支援体制整備事業の実施について」、厚生労働省「障害福祉サービスの利用について」(介護保険との適用関係・共生型サービス)、藤井寺市「地域包括支援センター」、堺市「地域包括支援センター(高齢者総合相談窓口)」、堺市「障害者総合支援法に基づく障害福祉サービス一覧」)

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さくら福祉訓練所(藤井寺市)

072-926-8545

平日・祝 10:00〜16:30 / 土曜 10:00〜14:00

さくら作業所(堺市中区)

072-220-6027

平日 10:00〜16:30

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