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親なきあとのお金——今から準備できる4つのこと【藤井寺・堺】

親なきあとのお金——今から準備できる4つのこと【藤井寺・堺】

「自分たちがいなくなったあと、この子のお金はどうなるのだろう」——障がいのあるお子さんを育てるご家族から、見学やご相談の場でいちばん多く聞かれる不安のひとつです。親なきあとの準備には、住まい・お金・意思決定・つながりといくつもの柱がありますが、この記事では「お金」に絞って、今から準備できる4つのことを、国や自治体の公式な案内をもとに整理します。どれも一度に決める必要はありません。できそうなところから、ひとつずつ進めていきましょう。なお、制度の内容は2026年10月時点のものです。実際に手続きをするときは、市の窓口や専門家に必ずご確認ください。

準備1・2:本人の「毎月の収入の柱」をつくる

親なきあとのお金で一番大切なのは、まとまった貯金よりも「毎月入ってくるお金」が途切れないことです。

  • 準備1:今の収入を書き出して、もらい忘れがないか確認する……障害年金、B型作業所などの工賃、各種の手当など、本人名義で入ってくるお金を一覧にしてみましょう。障害年金をまだ請求していない場合や、等級が今の状態に合っているか気になる場合は、年金事務所や社会保険労務士に相談できます。働きながら年金を受け取るときの考え方は障害年金をもらいながら、いくらまで働ける?——工賃と年金の関係で詳しくご紹介しています。
  • 準備2:「障害者扶養共済制度(しょうがい共済)」を知っておく……障がいのある方を扶養している保護者が、生きているあいだに掛金を納めることで、保護者が亡くなったり重い障がいの状態になったりしたあと、障がいのある方に一生涯、年金が支給される都道府県・指定都市の任意加入の制度です。年金額は1口で月額2万円、障がいのある方1人につき2口(月額4万円)まで加入できます。掛金は保護者の加入時の年齢で決まり、2026年4月現在、1口あたり月額9,300円(35歳未満)から23,300円(60歳以上65歳未満)です。

しょうがい共済には、知っておきたい特徴がいくつかあります。加入できる保護者は、加入する年度の4月1日時点で65歳未満であること、健康状態の条件があること、障がいのある方1人につき保護者1人までであることです。一方で、掛金は全額が所得税・住民税の所得控除の対象になり、受け取る年金には所得税がかかりません。年齢の条件があるため、「いつか考えよう」と思っているうちに加入できなくなることもあります。藤井寺市にお住まいの方は大阪府の制度として市の障害福祉担当窓口へ、堺市にお住まいの方は堺市の制度として各区役所の地域福祉課へご相談ください。

準備3:まとまったお金の「残し方」を考える

貯金や不動産などを残したいとき、気をつけたいのは「渡し方」によって、本人が使いやすくも使いにくくもなることです。本人がお金の管理を苦手とする場合、一度に大きな金額を渡すと、かえって生活が不安定になることもあります。

  • 遺言……誰に、何を、どう残すかを法的に有効な形で書き残す方法です。きょうだいがいる場合は、きょうだいの負担や気持ちにも配慮した内容にすることが大切です。
  • 特定贈与信託……親などが信託銀行等にお金を預け、そこから障がいのある方の生活費や医療費として定期的に支払ってもらうしくみです。国税庁の案内では、特定障害者のための信託について、特別障害者は6,000万円まで、それ以外の特定障害者は3,000万円まで贈与税がかからないとされています。どちらに当たるかは、手帳の等級などで決まります。
  • 家族信託など……信頼できる家族にお金や不動産の管理を託す方法もあります。設計の自由度が高い分、取り決めが複雑になりやすいため、弁護士・司法書士・税理士などの専門家への相談が欠かせません。

どの方法が合うかは、財産の額や家族の状況によって大きく変わります。ここでの説明は一般的なしくみの紹介ですので、具体的には必ず専門家にご相談ください。

準備4:お金を「管理してくれる人・しくみ」を決めておく

収入の柱があっても、毎月の支払いや通帳の管理を誰が手伝うのかが決まっていないと、お金は生活を支える力になりません。親が元気なうちに、親の代わりにお金の管理を手伝ってくれる人やしくみにつないでおきましょう。

  • 日常生活自立支援事業……判断能力に不安のある方が地域で安心して暮らせるよう、社会福祉協議会の生活支援員が、福祉サービスの利用手続きや、年金・手当の受け取り、公共料金の支払い、預金の出し入れといった日常的なお金の管理を手伝ってくれる事業です。相談は無料で、契約後の援助は有料です(金額は地域によって異なります)。窓口はお住まいの市の社会福祉協議会です。
  • 成年後見制度……契約や財産の管理を本人だけで行うのが難しい場合に、家庭裁判所が選んだ後見人等が本人を支える制度です。財産管理だけでなく、住まいや福祉サービスの契約といった身上保護も担えるのが特徴です。くわしくはお盆に家族が集まったら話したい「親なきあと」——今日からできる4つの準備でご紹介しています。
  • 「お金の一覧表」をつくる……本人名義の通帳、年金の振込先、毎月の引き落とし(家賃・携帯電話・保険など)、加入している共済や保険を1枚にまとめておくだけでも、いざというときに支援者が動きやすくなります。

お金のことを家族でどう話し合うかは連休は家族で「これから」を話すチャンス——将来の不安を小さく分ける方法、親自身が高齢になったときの備えは敬老の日に考える——高齢の親と、障がいのある子の「これから」もあわせてご覧ください。

よくあるご質問

  • Q. 親なきあとのお金の準備は、何から始めればいいですか?
    A. まずは本人名義で毎月入ってくるお金(障害年金・工賃・手当など)と、毎月出ていくお金を書き出すことから始めるのがおすすめです。足りない分が見えてくると、しょうがい共済や信託などの準備のうち、何が必要かを考えやすくなります。
  • Q. しょうがい共済には何歳まで加入できますか?
    A. 加入する年度の4月1日時点で、保護者が65歳未満であることが条件です。健康状態の条件もあります。藤井寺市にお住まいの方は市の障害福祉担当窓口、堺市にお住まいの方は各区役所の地域福祉課で、加入の条件や掛金を確認できます。
  • Q. 子どもに多めに財産を残せば安心ですか?
    A. 金額だけでなく、渡し方も大切です。本人がお金の管理を苦手とする場合、一度に大きな金額を渡すと生活が不安定になることもあります。特定贈与信託のように少しずつ受け取れるしくみもありますので、弁護士・司法書士・税理士などの専門家にご相談ください。
  • Q. B型作業所に通うことは、親なきあとのお金の準備に関係がありますか?
    A. 工賃という収入になるだけでなく、日中に通う場所があり、本人を日常的に知っているスタッフがいることは、親なきあとの暮らしの安定につながります。相談支援専門員などと一緒に、お金の管理をどう支えるかを考えるきっかけにもなります。

親なきあとのお金の準備は、「全部を親が背負う」ことではなく、制度と支援者に少しずつ役割を分けていくことです。さくら福祉訓練所(藤井寺市林6-6-30/072-926-8545・平日と祝日10:00〜16:30、土曜10:00〜14:00)では衣類の検品・仕分け・販売、箱折りやシール貼りなどの軽作業、絵や詩を描くアート活動に、さくら作業所(堺市中区堀上町158-4/072-220-6027・平日10:00〜16:30)ではお弁当作りや調理補助、お米の選別、箸袋入れなどの軽作業やパソコン練習に取り組んでいます。週1日・1日1時間からの通所ができ、約9割の方が利用料の自己負担0円で通っておられます。昼食は300円、送迎のご相談も承ります。見学・体験は無料で、ご家族だけでもお越しいただけます。(この記事は、親なきあとのお金の準備に関する一般的な情報提供で、2026年10月時点の公的機関の案内をもとにしています。制度の内容は変更されることがあります。具体的な手続きや財産の残し方については、お住まいの市の障害福祉担当窓口、社会福祉協議会、弁護士・司法書士・税理士など専門機関にご相談ください。出典:独立行政法人福祉医療機構「しょうがい共済制度のごあんない」、厚生労働省「障害者扶養共済制度(しょうがい共済)案内の手引き」、国税庁「障害者と税」、一般社団法人信託協会「特定贈与信託」、堺市「問い合わせ窓口一覧」)

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さくら福祉訓練所(藤井寺市)

072-926-8545

平日・祝 10:00〜16:30 / 土曜 10:00〜14:00

さくら作業所(堺市中区)

072-220-6027

平日 10:00〜16:30

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